Elanare研究所設立のお知らせ
AI時代の認知科学研究を推進する新たな研究機関
Elanare合同会社は、本日、Elanare研究所(Elanare Institute)の設立を発表いたします。
Elanare研究所は、AI時代における人間の認知の本質的な限界と可能性を探求する研究機関です。 設立と同時に、メタ認知の論理的障壁に関するプレプリント論文をオープンアクセスリポジトリZenodoにて発表しました。
設立の背景
現代社会は、AI技術の急速な発展により、人間の認知と技術の関係性が大きく変容しつつあります。 特に、大規模言語モデルの登場により、AIのスケーリング(モデルサイズやデータ量の拡大)が 性能向上の主要な手段として注目されています。
しかし、AIのスケーリングには本質的な限界が存在するのではないか——。 Elanare研究所は、この問いに対して認知科学と情報理論の観点から取り組み、 人間の認知構造が抱える本質的な課題を明らかにすることを目指します。
研究の使命
認知の限界の解明
メタ認知における論理的障壁を探求し、AIスケーリングでは超えられない「認知の再構成の壁」を研究します。
オープンサイエンス
すべての研究成果をプレプリントとして公開し、学術コミュニティとの建設的な対話を重視します。
学際的アプローチ
認知科学、情報理論、哲学の観点から、AI時代の人間と技術の関係性を多角的に考察します。
発表論文の紹介
Elanare研究所は設立と同時に、以下のプレプリント論文をZenodoに発表しました。
メタ認知の論理的障壁
The Logical Barrier of Metacognition: The Wall of "Reframing Cognition" That Cannot Be Overcome by AI Scaling
概要
本論文は、AIのスケーリング(モデルサイズやデータ量の拡大)には本質的な限界があることを論じます。 特に、「認知の再構成(Reframing Cognition)」——人間が自らの思考の枠組みを根本から問い直す能力——には、 論理的な障壁が存在し、これは単なる計算資源の増加では解決できないことを示します。
この研究は、メタ認知における「自己参照のパラドックス」を分析し、 人間の認知における本質的な非計算可能性について考察を深めます。
※ オープンアクセスで無料公開されています
今後の展望
Elanare研究所は、この初期研究成果をベースに、以下の活動を展開していきます。
🔬 基礎研究の深化
認知科学と情報理論の交差領域における理論構築を継続し、査読付き学術誌への投稿を目指します。
🤝 学術コミュニティとの対話
プレプリント公開を通じて世界中の研究者からフィードバックを受け、研究の質を高めていきます。
📚 教育・啓発活動
研究成果を一般に分かりやすく伝えるための執筆活動を行い、AI時代の認知に関する理解を深めます。
Elanare研究所について
- 正式名称
- Elanare研究所(Elanare Institute)
- 設立母体
- Elanare合同会社
- 設立日
- 2025年11月19日
- 研究領域
- 認知科学、AI研究、情報理論、哲学
- 公開方針
- すべての研究成果をプレプリントとしてオープンアクセス公開
- リポジトリ
- Zenodo (欧州の科学研究データリポジトリ)
おわりに
AI技術の発展は、人類に前例のない機会をもたらしています。同時に、 技術の限界と人間の認知の本質を理解することも重要です。 Elanare研究所は、これらの問いに真摯に向き合い、より深い理解を提供してまいります。
今回発表した論文は、その第一歩です。学術コミュニティの皆様、 そして関心をお持ちの全ての方々からのご意見をお待ちしております。
研究成果へのアクセス
論文はZenodoにて無料で公開されています。 今後の研究活動や最新情報については、X(Twitter)でも発信してまいります。